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自分を虐待する私たち

 
 自分を好きになるってどういうことだろうと、ここのところずっとずっと考え続けています。
 
 
 以前はそんなこと考えもしなかった。というより、出来る気がしなかった。そんな日は絶対に来ないだろうと思っていた。想像さえできなかった。この世で自分が一番嫌いだったし、許せなかったから。
 嫌なことが起きたりなにか失敗したときには、自分が至らないせいだと思った。自分の不完全さにふさわしいものごとがやってくるのだと。
 あたたかいことや良いことを見かけると嬉しかったけれど、その対象が自分だと不安になった。いつか何かの拍子に、自分には分不相応だということが露呈して、取り上げられてしまうのではないかって。だってそれは誰か他の、受け取るに相応しいきれいでやさしくてりっぱな人々のところにいくべきなのだから。
 いちばん最初はいろんな人のことを妬んでいた。嫌いになった。自分にないものを持っていて眩しかったから。はじめから自分より条件のいいところにいて、なんでも楽に手にしているように見えたから。
 あるときそれに気がついてうんざりして、自分から悪意をそぎ落とそうと努力するようになった。少しずつ向き合うことで敵意は薄らいでいったけれど、自分への否定だけはいつまでも残っていた。周囲を眩しく思えば思うほど、自分の足りなさがよく見えた。
 
 だから、せめて人に迷惑をかけないように。
 誰の負担にもならないように。
 ほんの少しでも善い存在でいられるように。
 息を詰めて、身体を縮こまらせて、耳を澄ませて、張り詰めるように暮らしていた。
 でも自分があまりにも不完全で至らないせいで、なんの能力もないせいで、美しくもなければ賢くもないせいで、思いやりが足りないせいで、気が利かないせいで、つまらない性格のせいで。体力がない、声が小さい、世間話が出来ない、特技がない、ものを知らない、未成熟、……
 自分が足りないせいで、なにかを台無しにしてしまうのだと、信じていた。
 他人の至らなさも不足も全部やさしいものに見えるようになったのに、自分の欠けている部分だけはずっと許せなかった。
 世界から弾かれていて、それで当然なのだと思っていた。その内側に参加する資格なんか生まれつき持ってなかったんだって。
 ずっと長いこと。
 16の頃からつい最近まで。
 一番いいにおいがしただろう、きらめきに溢れていてもおかしくなかった10年の間ずっと。
 

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| こころのこと | 23:30 | comments(9) | trackbacks(0) | pookmark |